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北欧音楽鑑賞会

 土曜日、ステーンハンマル友の会 のコンサートをいつも聴きにいらして下さっている 高橋茂樹さんのお宅で開かれたプライベートなレコード鑑賞会にお邪魔して来ました。
 レコード、CDのコレクターであられる高橋さん。合わせて、3000枚を超えているとか・・・ 中でも、北欧のクラシック音楽のコレクションは充実していらっしゃいます。というわけで、今回は、目下 7/15「スウェーデン音楽の調べVol.4・北欧の響き」に向け、勉強中の私は、北欧のいわゆる民族ロマン主義と言われる音楽作品で、文献で目にするものの、母校の某音大図書館でも録音が所蔵されていないものをいくつかリクエスト。そのリクエストに答えていただけるという高橋さんのコレクションは恐るべしですが、しかも、今回は、私の研究内容に合わせて、北欧の民族ロマン主義をテーマにデンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの4カ国の音楽作品を高橋さんの長年のコレクションを通した知識でオリジナル・プログラムを作っていただき、感激でした。
Talare_1 右の写真は、その鑑賞会で活躍したデンマーク製のスピーカー。中に宇宙人が入っていそうな形ですが、なんとこのスピーカー、部屋の家具の位置などを自分で把握して音を調節するという優れもの。遠近感のある臨場感あふれる音で、さながら小演奏会のようなレコード鑑賞会でした。
 
<鑑賞会 プログラム>
デンマーク
クーラウ(1786-1832):劇音楽「妖精の丘」Op.100より
ゲーゼ(1817-1890):弦楽の為のノヴェレッテ 第1番 Op.53 第1楽章
ホーネマン(1840-1906):「グレ組曲」より
ハイセ(1830-1879):歌曲「白鳥が夢見る時」「夏の歌」

ノルウェー
ブル(1810-1880):弦楽曲「独り」(スヴェンセン編曲)
歌曲「牛飼いの少女の日曜日」
ヴァイオリンとピアノの為のアンダンテ・カンタービレ
シンディング(1856-1941):ピアノ曲「春の囁き Op.32-3」
歌曲「春の日 Op.75-3)」
グレンダール(1847-1907):ピアノの為の3つの小品 Op.15より
第一曲「セレナーデ」

スウェーデン
リンドブラード(1801-1878):交響曲第1番ハ長調より第1楽章
歌曲「夏の日」「夜」
ステーンハンマル(1871-1927):演奏会用序曲「エクセルシオール」Op.13
ペッテション=ベリエル(1897-1942):ピアノ曲「フレーセの花々」より

フィンランド
カヤヌス(1856-1933):フィンランド狂詩曲第1番 Op.5
パルムグレン(1878-1951):ピアノ協奏曲第1番Op.13より第1楽章
ピアノ曲「24の前奏曲Op.17」より
第2曲「民謡風に」
メリカント(1868-1924):ピアノ曲「梢の高みにて」Op.26
カスキ(1885-1957):ピアノ曲「激流」Op.48-1
シベリウス(1865-1957):歌曲「春はいそぎゆく Op.13-4」
「泳げ、泳げ青い鴨」
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 北欧音楽の中でも、スウェーデン作曲家の作品のみをクローズアップしていつも活動をしていますが、このように北欧4カ国の音楽を似たような時代のものでまとめて聴いてみると、やはり、国によってなにかしらかの特質、色があることを実感します。音のない状態でその違いについて感じたことを言葉で説明したところで、意味がないと思いますので(音楽とは言葉で表現できないことを表現する芸術ですから!)ここでは一つ一つ詳しくお話しするのはやめておきますが、北欧諸国の音楽を聴くことでスウェーデンの音楽に対する感覚が更に鮮明になったことは、私にとってたいへん貴重な体験でした。
 鑑賞会がデンマーク、ノルウェーの音楽に続いてスウェーデンのステーンハンマルの音楽に辿り着いた時、ご一緒していた方が「理路整然とした感じね!」とおっしゃいました。私にとって、ステーンハンマルの音楽の「形式美」も演奏する上での大きな魅力のひとつなのですが、こういったことというのは、ひょっとすると演奏する側の一方的な興味なのだろうか?という疑問を持つこともあります。音楽を演奏されない方からも、こういった印象が出る、というのは、聴き手の方との感覚の共有ができそうな嬉しい希望に繋がりました。
 こうやって聴いていて、あともう一つ大きな発見は、デンマークにおけるクーラウやゲーゼら、スウェーデンにおけるベールヴァルドやヌーマンらのような、ドイツのメンデルスゾーンやシューマンといった作曲家達との交流があった音楽家たちの層がほとんどないフィンランドでのシベリウスというのは、なにか唐突ともいえる出現だったということ。シベリウスの偉大さを実感するとともに、同時代の北欧作曲家の存在を消してしまいそうなシベリウスの存在は、そんな状況とも関係しているような気がしました。
 あと印象に残ったのが、パルムグレンのピアノ協奏曲。ピアノの使い方がたいへん面白く、ピアノという楽器のいろいろな効果を使っているわりに、ピアノ本来の良さが出ているのだろうか?という疑問もあり、自分で演奏してみたい!と感じる作品では正直ありませんでしたが、これがステーンハンマルのピアノ協奏曲第2番とほぼ同時期に作られた、というのは、ちょっとしたショックでもありました。もちろん、斬新であれば良い、というわけではなく、だいたい音楽を聴く時に作曲年を見なくてはいけないという規則もないので、どちらの作品のが新しい響きか、ということで音楽を評価することはナンセンスだ、というが私の持論ではあるのですが、とはいえ、ステーンハンマルがこのピアノ協奏曲でやってみた「新しさ」というものは絶対にあるはずで、それを汲み取ることは作曲家の表現したかったことを理解することでもあります。
 その答えを7/15@東京オペラシティ・リサイタルホール「スウェーデン音楽の調べ Vol.4」で表現し、北欧のピアノ協奏曲は、グリーグだけではない!ということを少しでも多くの方にお伝えできれば、と思います。
 
Suomi
Sverige ところで、北欧文化をこよなく愛する高橋さんのお宅は、北欧関連のものでいっぱい。北欧グッズをきれいに飾った棚を少しだけ紹介。左は、フィンランドの棚。右は、スウェーデンの棚。奥に見えるのは、スウェーデンの名歌手、リンドが描かれた紙幣。そして、左端には、なんと!ステーンハンマル友の会の特製ステッカーが!このかっこいいヴィルヘルム様のお姿のステッカーが欲しい方は、当会まで。(一枚¥200。収益金は、会の運営費にさせていただきます。)

  このように、ステーンハンマル友の会 は、高橋さんを始め、聴きにいらして下さるお客様より、様々な情報、ご協力をいただくことで活動ができております。皆様の暖かいご協力に感謝しつつ、内容の充実を常に心がけ、これからも活動を続けられれば、と思っております。今後とも、なにとぞよろしくお願い申し上げます!
(和田記代)
※恥ずかしながら、筆者は、スウェーデン以外の音楽の知識はまだまだ不十分です。(スウェーデンの音楽もですが・・・)この記事に関して、もしも、何か、音楽史上の間違いを見つけられた方がいらっしゃいましたら、ご教示いただければ幸いです。

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