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スウェーデン滞在記(8)-2

3月22日(その2)
小雨の中、ヨーテボリの街を散策。ヨータ・エルヴ川 Göta älv に面したヨーテボリのオペラハウス Göteborgs Operan へ。私の滞在中、オペラハウスでの公演はなく残念でした。オペラハウスのテラスは見晴らしも良く、船を眺めることができます。公演が終った後の夜の景色は、どんななのでしょう?アンの話では、ヨーテボリにあるオーケストラは3つあり、ヨーテボリ交響楽団と、オペラ座のオーケストラと、そしてもう一つ、吹奏楽団だそうです。その吹奏楽団のコンサートが開かれるのはヨーテボリに残る最古の建物と言われるクローンヒューセット Kronhuset。1643年に兵器庫として建てられたそうですが、現在は、コンサート会場の他、工芸品の工房が並んでいます。この日はコンサートはなかったのですが、工房を覗いて来ました。チョコレートの工房で、復活祭用の卵やあひるをかたどったお菓子をおみやげに購入。
 その後、アンティークのお店などが並ぶハーガHaga地区へ。前日にアンに教えてもらった古本屋さんを覗いてみました。入るなり、探していた本を即発見!「スウェーデンの音楽 Musiken i Sverige(L. Jonsson m.fl. )」という全4巻からなる本なのですが、ちょうどステーンハンマルたちの時代について書かれた第3巻は入手困難な状況。先日お会いした里子さんもお探し中でしたが、版元にはもうないことは確実のようでした。(里子さんのお話しですと、スウェーデンでは、本屋さんが毎年セールをして、在庫を溜めないようにしてしまう為、こういうことが良くあるそうです。)ところがその本、そのお店では全4巻セットでないと売らない事が判明。いずれ、全巻揃えようと思ってはいたのですが、問題は2巻は既に日本の自宅に所有していたこと。一冊が辞書みたいに重い本を、余分に日本に持ち帰るのは、少し躊躇します。元気の良い店員さん「良い事考えた!2巻は、スウェーデンのお友達にプレゼントすればいいのよ!」というわけで、現在、2巻のみがミカエル宅に行く運命となりました。
 他にも、全2巻からなる「スウェーデンの音楽 Svensk Musik(A. Aulin & C. Herbert)」という本を発見。こちらも購入。また、別の古本屋さんでは、「政治の中の音楽 Musiken i politiken(S. Bohman)」という面白そうな本も見つけました。スウェーデン音楽限定の内容ではありませんが、ステーンハンマル、ペッテション=ベリエル、ブロムダールについての章もあり、この様な本はスウェーデン語でないとなかなかありません。

 こうして、辞書のような分厚い本を計7冊も抱えて、ミカエルの所属する合唱コンサートへ。会場は、ヴァーサ教会 Vasakyrkan という、立派な教会。ここには、良いオルガンもあるそうで、先日の記事で紹介した、里子さんのプロデュースされたCD (Mahler Songs)も、こちらで録音されました。合唱団の名前は、Svenska Kammarkören(スウェーデン室内合唱団)。メンバーの中には、音楽の先生などもいますが、全く音楽とは関係ない仕事をしている人たちも沢山いる、アマチュアとして活動している合唱団です。ミカエル曰く、おそらくヨーテボリでは一番上手なアマチュア合唱団だ、ということで、コンサートを楽しみにしていました。
 スウェーデンは、合唱の国。日本でも有名な スウェーデン放送合唱団 のように完全にプロフェッショナルとして活動している合唱団は、数少ないそうですが、アマチュアの合唱団は全国に沢山あるそうです。
 この日のプログラムは;
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"愛の小道 Kärlekens väg"
Simon Phipps(dir)
Claes Gunnarsson(cello)

P. I. Tjajkovskij(1840-1893): The Crown of Roses
Sven-Erik Bäck(1919-1994): Se vi gå upp till Jerusalem
Orlando Gibbons(1583-1625): Hosanna to the Son of David
Gregorio Allegri(1582-1652): Miserere
John Tavener(1944- ): Chant 1
F. Poulenc(1899-1963): ur "Quatre Motets pour un temps de pénitence"
Vinea mea electa
Knut Nystedt(1915- ): O Crux
J. S. Bach(1685-1750): ur Suite no.5 Sarabande
Orlando Gibbons: Drop, drop, slow tears
K. Penderecki(1933- ): Stabat Mater
John Tavener: Chant 2
F. Poulenc: ur "Quatre Motets pour un temps de pénitence"
Tenebrᴂ factᴂ sunt
John Tavener: Svyati

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バロック以前の音楽と、近現代の音楽が交互に並ぶ、絶妙のプログラミング。途中、John Tavener の Chant 1, 2, そしてバッハの無伴奏組曲のサラバンドの3曲が、お客さんの後ろからチェロのソロで聴こえてくる、という趣向。合唱団も、最初はお客さんを挟んで左右に分かれ、途中で今度は前後に分かれ、向かい合わせで合唱。途中で全員、私たちの前に並びましたが、それでも曲によって毎回、少しずつ人の配置を変えます。音楽作品に合わせて、360°様々な角度からハーモニーを聴かせていただき、柔らかく、スウェーデン独特の透明感を持った歌声に全身が包み込まれるような体験でした。最後のJ. Tavener のSvyati は、チェロと合唱の為の作品。途中でそれまで後ろから聴こえていたチェロが、今度は合唱の方々の中に入って一緒に演奏。チェロの音と合唱の声が会話する、たいへん魅力的な作品でした。

 もともと、私がスウェーデン音楽に興味を持ち始めたのは、スウェーデンの声楽作品からでした。スウェーデンの人々の歌声に包まれ、そんな初心を思い出し、自分のスウェーデン音楽の音への追求作業の中で、必死のあまり忘れそうになっていたことを思い出させてもらった・・・そんな夜でした。

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コメント

昨年夏のフィンランド旅行では、僕もヘルシンキで古本屋さんへ立ち寄り、フィンランドのピアノ音楽について書かれた小冊子とサヴォンリンナ・オペラフェスティバルについて書かれた本を買って持ち帰りました。
レコード(アナログ盤)や新刊書籍は山ほど買い込んでしまうので、いつもお店や郵便局から日本へ送っています。
僕がイェーテボリで泊まったホテルは「オペラ」という名前でした。建物の中は何やらオペラハウス風のインテリアでした。
合唱と言えば、6月にスウェーデン放送合唱団のアカペラ演奏会を聴きに響きの美しい神奈川県立音楽堂へ出かけます。

>高橋様
すてきなホテルにお泊まりだったのですね。ヨーテボリでは、結局、たいした観光もできなかったのですが、ストックホルムが「白、または水色」っぽいイメージとすると、ヨーテボリの建物は「赤い」イメージで、それだけでも随分雰囲気が違って感じました。
スウェーデン放送合唱団、残念ながら今回は、スウェーデン滞在中に聴くことができなかったのですが、日本で6月に聴ければ、と思っています。

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