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カテゴリー「旅行・地域」の8件の記事

スウェーデン滞在記(13)-2

3月27日(その2)
 さて、ヴィルヘルム様のストークはひとまず終了。前日に教えてもらった、楽譜屋さんへ。ストックホルムにただ一つの楽譜屋さん、と言われるアウロスAulos は、セーデルマルム島にあります。ヨーテボリのProcuraと同じく、やはり、作曲家の名前のアルファベット順に整理してあるものの、楽譜は横積み。しかも、こちらの楽譜屋さんは、ちょうど見やすい位置にはポピュラー系、ジャズ系の楽譜を並べてあり、クラシック系のほとんどは、足下と、脚立を使わなくては手が届かない高い位置に置いてあります。その上、本棚が壊れそうで(手作りらしく、棚のサイズが微妙に合っていない)、見にくい+楽譜を壊しそう(?)でまるで宝探しの気分。楽譜をかかえてレジに向かうと、店員さんに「Did you enjoy?」と言われました・・・(いや、エンジョイというか、苦労しました。)スウェーデンの首都にただ一つの楽譜屋さんと言っても、はっきり言って、お目当ての楽譜を定めてお店に行くと、おそらくがっかりすると思いますが、目的を決めずに物色するのであれば、日本ではまとめて手に入れることは難しいと思われるスウェーデン作曲家の楽譜を見つけることができます。今回は、弦楽器作品を中心に、ペッテション=ベリエルのバイオリンソナタや、ステーンハンマルの弦楽四重奏曲第2番、第3番などを購入することができました。
 
 この日は、12年前、初めてストックホルムにスウェーデン音楽の楽譜探しに訪れた際、国立音楽図書館で知り合ったビルさんとランチのお約束がありました。ビルさんは、現在は既に定年退職をされていますが、これまでも、当会のコンサートの為の楽譜を送って下さったり、いろいろお世話になっている方です。約束の場所へ行くと、ビルさんは、スウェーデンの音楽事情の話を聞けるのでは、とご友人の音楽評論家 ビルギッタ・フルトさんも誘って来て下さっていました。フルトさんは、音楽評論をお書きになる他、コンサートの前にプログラム解説トークをされたり、KVAH - Kammarmusikens vänner i Allhegonakyrkan (室内楽友の会・・という感じでしょうか)というコンサート企画の委員もされています。
 実は、私もウェブサイトでKVAHは見ていて、たいへん興味を持っていたため、お話を聞くことができ、本当に幸運でした。こちらのコンサートは、音楽監督をベングト・フォシュベリBengt Forsberg(日本では、メゾのオッターのピアニストとして知られています)が務めています。伺ったところによると、運営委員のほとんどは、音楽と全く関係のない仕事をしている音楽愛好家たち。フォシュベリ氏には、演奏はもちろん、演奏会内容企画、そして出演する演奏家の紹介をやってもらっているものの、実際の運営の作業自体は、演奏家には一切してもらっていない、とのことでした。基本的に月一回のコンサートで、夏のフェスティバルもあります。会場は、教会にお願いして無料で使わせてもらえるようにできたそうです。フォシュベリ氏は自身の膨大な知識からのアドバイスをされると同時に、委員たちの意見にも耳を傾け、ご自分の利益とは一切関係のない立場で芸術監督を引き受けていらっしゃり、その結果、良いコンサートシリーズができているそうです。内容を充実させるよう努力しているので、出演者たちも出演料が安くても快く演奏をしてくれる、とおっしゃっていました。(と言っても、具体的に伺ったところ、この規模の演奏会としては、出演料は日本の相場と比べると決して安くはありませんでした。)ジョイントのコンサートで若手演奏家に出演をしてもらい、たいへん良い演奏をしてくれたので、次回はリサイタルを、ともちかけることもあるそうです。残念ながら、私の滞在中は予定が合わず、こちらのコンサートシリーズを聴くことができなかったのですが、ウェブサイトなどで内容を見るかぎり、プログラム内容も充実し、出演者たちのレヴェルもかなり高いことが想像される演奏会シリーズ。規模的に、当会にとって、たいへん参考になる演奏会組織だと思います。

 他にも、フルトさんが音楽評論を書いていらっしゃる媒体についてお聞きしましたが、スウェーデンでも、新聞のクラシック音楽に関する記事のスペースは少なくなり、クラシックの音楽評論記事を載せる媒体というのは減って来ているのが現状だそうです。また、スウェーデンでは政権が替わり、国のコンサート・マネージメント機関である Rikskonserter をなくす方針になってしまったそうです。こちらの機関は、クラシックはじめ、様々なジャンルの音楽家の国内ツアー、そしてスウェーデン国内の音楽家の海外ツアーの企画をし、たいへんな成果を上げていたはずが、今後は、こうした文化活動は地方がそれぞれでやる方針となったようで、フルトさんはとても残念だ、とおっしゃっていました。(実は、ヨーテボリで聴いたブロドスキー弦楽四重奏団の演奏会も、Rikskonserter によるツアーの一環でした。)私も、特定のジャンルに偏らない、音楽文化を全体的に捉えた形でコンサート企画をし、Nybrokajen 11というホールも所有、CDレーベル Caprice とも連係した事業を国がやっている、というRikskonsert の活動にたいへん興味を持っていて、今回、こちらの活動についても詳しく知りたいと考えていたため、無くす方針と聞いて、たいへんなショックでした。

さて、こうして思いがけずたいへん有意義なお話しを聞きながらのランチが終わり、まだまだこの日は続くのですが・・・長くなりましたので、続きはまた次の記事で。

スウェーデン滞在記(13)-1

3月27日(その1)
 王立オペラ劇場で、雇用者のリストを見せてもらった時、実は、指揮者としてメンバーになっていたステーンハンマルの名前の横に、連絡先、すなわち・・・なんと住所と電話番号を発見!思わず、ストーカーのように、自分のアジェンダの住所録にメモしておきました。(個人情報(?)なので、直接それをこちらに公表するのは差し控えますが。)
 さて、この日の朝、その住所を訪ねてみることに。前日にGoogleマップで場所を確認しておきました。地図を片手にストーク開始!
2010_3_27
 こちらが、ステーンハンマル様が1900-01年に住んでいたはずの建物です。モーツァルトの生家だとか、ショパンが住んでたアパートだとかと違い、何事もないように普通に建っております。2010_3_27ajpg全く外観が同じかは不明ですし、建て替えがされていない、という保証もありませんが、欧州では、内装だけ変え、建物そのものはなかなか建て替えることがありませんので、この玄関の感じを見る限り、建物自体はステーンハンマルの住んでいた時と同じなのではないか、と思います。(その辺り、お詳しい方がいらっしゃいましたら、ご教示お願い致します。)他の人にとっては普通の民家を前に、玄関からイケ面青年ヴィルヘルムが、自作の「Tirfing」のスコアをかかえて出て来ることろを勝手に一人で想像してドキドキ。2010_3_27bすると「Can I help you?」とジョギングしていた女性が声をかけて来ました。「いえいえ、大丈夫。ありがとうございます。」と慌てて答えると、その女性、にこやかにこの建物の中へ・・・思わず「あ、あ、すみません〜!」と声をかけ「ひょっとしてここに住んでいらっしゃるのですか?この建物、作曲家のステーンハンマルが住んでいたはずなんですけど。」と言うと、その女性はビックリ仰天。ステーンハンマル様が住んでいた建物の中で生活している方とお会いでき、なんとなく嬉しい気分。(親切な方だったので、意味ありませんが、更に満足。)右上は、向かい側にある建物です。ステーンハンマル宅現住人(?)の女性のお話ですと、こちらの建物はかつて、軍隊の建物でしたが、今は、色々な会社が入っているとのこと。
 左上は、近くの並木道、Karlavägenです。ステーンハンマルも見ていた風景でしょうか?ここから歩いて、今度は、ステーンハンマルが1924-25年に住んでいた住所へ。
2010_3_27c
 こちらが、1924-25年にステーンハンマルが住んでいたはずの建物。外壁の色はたいへん綺麗なので、おそらく、後に塗り替えられたと想像しますが、建物自体は当時のままだと思います。怪しまれないよう、周囲を見計らいながら、そぉっと中と覗くと、玄関から螺旋階段が見えました。2010_3_27dまたしても、他の人から見たら普通の民家をしみじみと眺め、味のあるダンディーなおじさまとなったヴィルヘルム様が自作の「Sången」のスコアを片手に玄関を出て来る姿をうっとりと想像。(やっぱり怪しまれていたかもしれない・・・)
 右は、近辺の写真。遠くに見える教会の塔など、おそらくステーンハンマルが毎日見ていた風景とそれほど変わらないと思います。
2010_3_27e
 こちらは、すぐ近くのフムレ公園 Humlegården。薬学者 シェーレ Scheele の銅像は、当時、既にあったはずです。
このベンチに座り、下の写真の景色を眺めつつ、作曲や演奏の構想を練ったり・・彼がしたかどうかは分りません。
2010_3_27f この日は、その後も、いろいろなことがあった日ですが、続きは次の記事で。

スウェーデン滞在記(12)

3月26日
 朝、ウプサラからストックホルムへ。この日は、日本で知り合ったヴィオラ奏者 ペーテル・エリクソンさんに、ストックホルム王立管弦楽団 Kungliga Filharmonikerna の子供達の為のコンサートに入れてもらうことになっていました。会場は、ノーベル賞の授章式も行なわれるコンサートハウス Konserthuset の大ホール。ストックホルム王立管弦楽団の定期公演が行なわれているホールです。会場に向かうと、小学校から来た小さな子供達(日本でいう小学一年生)が二人ずつ手を繋いで二列に並んでホールへ入っていきます。皆、楽しそうに引率の先生たちに先導されて歩いていました。
 プログラムは45分ほど。着ぐるみを来た3人の役者たちが、物語風に舞台をつくり、楽器を紹介しながらコンサートが進みます。6歳の子供達は、役者たちが何かする度に多少ざわつくものの、先生達に「シーッ!」と言われると、素直に静かになり、かなりお行儀よく席に座っていました。役者たちが「楽器の真似をしましょう!」と呼びかけると、夢中でバイオリンを弾く真似をしたり、太鼓をたたく真似をしたり、生き生きとコンサートを楽しんでいました。コンサートが終ると、拍手喝采で、オーケストラの生演奏をコンサートホールで聴き、大興奮のようでした。この日は、学校から団体で来た子供達の為に、午前中2回の公演。次の日は、ほとんど同じプログラムで、一般公開のファミリーコンサートが行なわれたようです。

 終演後、ペーテルさんが席まで迎えに来て下さり、舞台裏へ。そこに、どこかで見たことがある青年が赤ちゃんをおぶっている姿が・・思い切って「あのぉ、ピアニストのオスカルですよね?」と声をかけると、まさしく彼!5年前、当会のサロンコンサート・シリーズに井尻愛紗さんとのピアノデュオでご出演下さったオスカル・エクベリ Oscar Ekbergさんでした。コントラバス奏者の奥様がこの日の公演にエキストラで演奏されていて、オスカルは6ヶ月のお嬢様と迎えに来ていたのでした。ずっと連絡もとれていなかったので、思いがけない再会にびっくり。実は、二日後にオスカルの出演するコンサートを見つけてあり、チケットも予約してあったので、「コンサート楽しみにしています!」と言って別れました。

 ペーテル・エリクソンPeter Erikssonさん、そして同じく王立管弦楽団のチェリスト、クラース・ガッゲ Klas Gaggeさんと軽いランチ。スウェーデンの音楽家だからと言って、必ずしもスウェーデン音楽に詳しいとは限らないのですが、お二人は、スウェーデンの室内楽作品にも造詣が深く、いろいろお話しさせていただき、たいへん楽しかったです。とくに、チェロのクラースさんは、ステーンハンマルの弦楽四重奏はもちろん、ご自身の地元イェヴレGävle出身の作曲家 B. リンデ Bo Linde や、スウェーデンでも演奏機会が少ないと思われるL. ヌーマン Ludvig Norman の室内楽作品も演奏されるとのこと。「ステーンハンマルは偉大な作曲家だけど、彼の交響曲はヌーマンの交響曲からも影響を受けていると思う。」とおっしゃっていました。「日本ではヌーマン演奏していただけないのですか?」と言うと、「そんな機会があったらもちろん嬉しいけれど。」とのこと。「ヌーマンのピアノ四重奏曲はCDで聴いて大好きなので、一度、演奏してみたいのですが。」と言うと、ヴィオラのペーテルさんが「ピアノが入る室内楽曲といえば、ステーンハンマルの1楽章だけあるピアノ四重奏も美しい曲だよね。そうだ、日本でスウェーデンの室内楽フェスティバルしたらいいじゃない!」と。スウェーデンの演奏家と私たちのアンサンブルで、本当にそんなことが実現できたら、嬉しいものです!(運営スタッフ、熱烈歓迎募集中!)このように、私たちの活動にも関心を持って下さり、本番とリハーサルの合間を縫って、有意義な会話におつきあい下さったお二人には、感謝致します。

 その後、せっかく町中に出て来たので、買い物を・・・と思い、CDショップなどを探すも、12年前にあったはずの大きなCDショップ Megastore が見つからない!仕方なく、国立音楽図書館に寄ることに。Kia Hedellさんがたまたま受付にいらしたので、ストックホルムにあるCDショップを聞いてみました。彼女によると、インターネットのダウンロードが普及したこともあり、ストックホルムのCDショップはどんどんなくなっているそうです。彼女も良く分らない、ということで、図書館に資料閲覧に来ていたおじさまに尋ねることに。すると、Megastore は、つぶれたのではなく、移転したとのこと。地図で、どこにあるか教えていただきました。せっかくなので、楽譜屋さんも尋ねると、ストックホルムに唯一(!)ある楽譜屋さんの場所も教えて下さいました。
 確かに、12年前にストックホルムに来た時は、街を歩いていると、小さなCDショップや楽譜屋さんに偶然行き当たり、色々なお店を覗くことができたのですが、今回は、そういったお店に行き当たることは全くありませんでした。インターネットで便利になるのは良いことですが、手で触って目で見て物を選べなくなるのは、少し寂しい気もします。

 さっそく、教えてもらったCDショップ、Megastoreへ。デパートNKの裏手の通りMäster Samuelsgatan、本屋さん Akademibokhandeln の隣です。以前よりかなり小さくなったものの、クラシック・コーナーには、「スウェーデン音楽」の棚もあり、棚ごと持って帰りたい心境に。どうにか購入できるだけの数を選んでレジへ。こちらのお店、12年前にはTax Free ができたのに、できなくなっていてかなりショック。
 
 大量のCDをぶらさげて、王立オペラ劇場へ。チャイコフスキーの音楽を使ったバレエ「オネーギン」を鑑賞。2010_3_26
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『オネーギン Onegin』
音楽:Pjotr Tjajkovskij
振付:John Cranko
指揮:Yi Zhang

Onegin: Dragos Mihalcea
Lenskij: Oscar Salomonsson
Tatjana: Marie Lindqvist
Olga: Jurgita Dronina
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右は、オペラ劇場天井です。オペラ座設計図を持っている天使に注目!さりげないユーモアを感じる絵です。

スウェーデン滞在記(11)

3月25日
 この日は、ウプサラ室内管弦楽団 Uppsala kammarorkester のコンサート聴きに行って来ました。ウプサラは、ストックホルムから北に電車で30分ほど行ったところにある街。せっかくなので、一泊して少しゆっくりすることに。
 朝、ストックホルムを出発。電車でたった30分ですが、少し北に来たからか、ストックホルムよりかなり寒く感じられ、雪もずいぶん残っています。荷物をホテルに置いて、お散歩へ。
 まず、大聖堂 Domkyrkan へ。リンネ Linné(植物学者)などが埋葬されている立派な教会の中では、教会所有の彫刻や絵画とともに、現代のアーティストによる写真や造形作品も展示されていました。次に、グスタヴィアヌム博物館 Gustavianum を見学。ウプサラはスウェーデン最古の大学ができた学問の街。リンネやその弟子たちについて、解剖学の講義室の様子など、歴史あるウプサラ大学にまつわる展示の他、古代エジプトの出土品も見ることができます。2010_3_25その後、高台にあるウプサラ城 Uppsala Slottへ。ここからはウプサラの街全体が見渡せます。左は、ウプサラ城からの景色です。(ひときわ高い尖塔は、大聖堂)ウプサラ城の中にある美術館 Uppsala konstmuseumも見学。最後に、ウップランド博物館 Uppland museet へ。無料で入れる博物館ですが、様々な模型や写真が展示され、ウップランド地方(ウプサラがある地方)の生活の歴史が楽しく体感できるように工夫されていました。ウプサラには、他にもリンネ博物館 Linnémuseet やリンネ庭園 Linnéträdgården もあるのですが、5月から夏にかけてしか開いていないので、今回は残念でした。

 さて、セムラを食べて、いざ、コンサート会場へ。
 会場は、Uppsala Konsert & Kongressという、ホールや会議室が入っている文化センターの様なモダンな建物。ジャズ、クラシック、伝統音楽、電子音楽など、様々なジャンルの演奏会をはじめ、バラエティーに富んだ文化イベントが開催されているようです。(4月9日から11日には、日本の大衆文化をテーマにしたイベントも予定されていて、コスプレ大会も開かれた様です。)演奏会が行なわれる大ホールは最上階にあり、ホワイエが展望台のようになっていて、日が落ちたウプサラの街の風景を楽しむことができます。この日のコンサートは、ウプサラ室内管弦楽団 Uppsala kammarorkester による、シューマン生誕200年を記念したオール・シューマンプログラムでした。実演を聴く機会が少ない作品も入った興味深いプログラム。
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Roy Goodman(指揮)
Ronald Brautigam(ピアノ)

シューマン:
 序曲、スケルツォとフィナーレ 作品52
 ピアノ協奏曲 イ短調 作品54

 序奏とアレグロ・アパッショナート ト長調 作品92
   (ピアノとオーケストラの為の)
 交響曲 第4番 ニ短調 作品120(1841年版)
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多くのお客さんは、夫婦連れで、シーズン会員券のようなもので聴きに来ている様子。おそらく、毎回、同じ席なのでしょう。皆、定期のようなチケットを持ち、席では、前後左右の方々と挨拶し、世間話をしている様子。2010_3_25aホールは1000人強入る、多目的ホールのような様相で、音響的にはあまり好きになれませんでしたが、とても雰囲気の良いコンサートでした。

余談ですが・・・ホテルに戻り、ウプサラの夜景(右は、ライトアップされたウプサラ城)を楽しみつつテレビをつけると、ちょうどフィギュアスケート世界選手権、男子フリー演技を放映中。解説は、佐野稔さんの居酒屋解説っぽいノリで、意外と(?)賑やか。一人で変な意味で楽しんでしまいました。真央ちゃんの時が、どんな解説だったか、聞きたかったものです・・・(本質とは違う意味で)

スウェーデン滞在記(8)-1

3月22日(その1)
この日は、アンと一緒にヨーテボリにあるステーンハンマルのお墓参りに行って来ました。
ステーンハンマルのお墓があるのは、 Mariebergskyrkogården (マリーベリ教会墓地)。ヨーテボリにある、というので、二日前のM. フォーゲルさんたちとの夕食会で皆に場所を聞いたのですが、誰も知りません。アンに聞いてみると、「知ってるわよ。小さいところなので、皆、知らないと思うけれど、私は近くに住んでいたことがあるから。」とのこと。彼女もステーンハンマルのお墓があるらしい、という話だけは聞いたことがあったけれど、行ったことがないので、一緒に行ってくれることなりました。
2010_3_22
 さて、そのMariebergskyrkogården はMajorna地区にひっそりとある小さな教会墓地。(教会墓地といっても、教会はそこにはありません。)中に入ってみても、とくに有名人の墓地について何か書いてあるわけでもありません。仕方なく、かたっぱしから見て行くことに。そして、一番奥にやっと見つけたのが、上のお墓。尊敬する作曲家に、しっかりご挨拶をさせていただきました。
2010_3_22a_2 アンが「良い物持って来たのよ!」と取り出したのは、魔法瓶に入れた暖かいコーヒーとお菓子。「ステーンハンマルと一緒にお茶しようと思って。」3人(?)で暫し談笑。
2010_3_22b_3お墓のすぐ後ろにある木は、お墓を屋根で覆うように枝を張っています。この木が、毎年芽吹き、葉をつけ、実を落とす・・・と思うと、なんだかステーンハンマルの命がずっと続いているような不思議な気持ちになります。

2010_3_22c ステーンハンマルが今、眺めている風景です。この頃は、さすがに降るとしたら雪ではなく雨でしたが、それでもまだ積もった雪が残っていました。

 この日から泊まりがけでお仕事に出かけてしまうアンとは、ここでお別れ。車の中で、将来の活動について少し相談。当会のサロンコンサートで好評だったアン・エルキェー Ann Elkjärさんのフルート、また日本で聴かせていただける機会があれば、と思います。

 さて、この日は、久しぶりに会う友人とのランチの約束がありました。その友人、ピアニストの ミカエル・ホルムルンド Mikael Holmlundさんです。彼とは、11年前、とあるドイツの国際コンクールで出会いました。繊細な音に歌心のあるメロディーラインの演奏が印象的で私が声をかけたのがきっかけ。

 11年ぶりだったにも関わらず、音楽の話はもちろん、サッカーや冬期オリンピックの話など、あっという間に時間が経ってしまいました。もちろん、スウェーデン音楽についても、話は盛り上がったのですが、「家に来れば、いろいろなスウェーデン作曲家の楽譜を見せられるから」というわけで、次の日は彼のお家にお邪魔することになりました。この日は、夜は彼が合唱団員(!)として参加する教会でのコンサートがあり、私も聴きに行く予定だったのですが、彼は用意があるので昼食後に一旦、別れることになりました。私は、ミカエルにもコースをアドバイスしてもらい、コンサートまで街をお散歩することに。小雨が降っていたので、「こちらに来てから、天気がずっと悪くて残念。ヨーテボリの青空も見たかったな。」と言うと、「でも、ヨーテボリって、こんな天気が多いけどね。」とミカエル。ステーンハンマルも、こんな空を見ていたのかしら?と思いながらのお散歩に出発。
 教会での合唱コンサートについては、また次の記事で。

スウェーデン滞在記・番外編

さて、なぜ私が今回、3月にスウェーデンに行ったかには、大きな理由がありました。
私が、スウェーデンのお菓子セムラ Semla が好きだからでーす!実は、セムラは通年で食べられるものではありません。
 セムラは、もともと復活祭の前46日間の断食の前に食べていたお菓子。(断食前に、おいしいもの食べておこう!という感じでしょうか)今年の復活祭は4月4日でした。ですので、本来なら、3月は時期的に遅いのですが、でも、結局3月中はずっとセムラは出回っています。

 さて、私がセムラの為にスウェーデンに来たことを知っているアン。私が到着する前日に、近所のお菓子屋さんにお休みでないか?セムラはあるか?とわざわざ電話確認してくれた、とのこと。というわけで、セムラを買いに出発!お店に着くと、「セムラあります!」「コーヒーとセットだとお得!」みたいな看板が賑やかに並んでいます。ドキドキしながら店内に。店員さんに「セムラ下さい」と言うと「あら?今まであったけど、ないわ」と。(じゃぁ、看板しまった方が良いと思うのだが。レジの目の前にも「セムラありまーす!」と堂々と書いてあった。)セムラの材料になる丸パンだけは売っていたので、急遽計画変更。スーパーマーケットで材料を揃え、お家で作ることにしました。

 では、セムラ作り開始。

Semla_1まず、カルダモンが入った甘いフワフワの丸パンの頭を少し切って、蓋を作ります。
そして、アーモンド・ペーストに牛乳を混ぜて柔らかくし、そこに、パンの中身を少しほじくって、それも混ぜてマジパンを作ります。そのマジパンを、中身をほじくったパンの中に詰めます。

Semla_2その上に、ホイップした生クリームを乗せ、蓋をかぶせます。最後に粉砂糖をふりかけてできあがり!

Semla_3_2通に言わせると、蓋の形は、本当は三角形でないといけないそうです。この様に、暖かい牛乳の中に入れて食べる時もあります。(これは、某スーパーマーケットで購入したセムラです。)

 スウェーデンには、セムラの食べ過ぎで死んじゃった王様もいるそうですが、私にはその気持ち、痛いほど分るのでした。結局、今回の滞在中、この自作(?)のセムラを含め、合計5個のセムラを食べました。また来年も、セムラが食べられるでしょうか?

スウェーデン滞在記(2)

3月16日
この日は夕方にコンサート。前日のリハーサル、最後の録音を聴きながら朝食。宿舎のレセプションの方にスウェーデン語会話をトライ!暖かいスウェーデンの方々との触れ合いでリラックス。

午前中は、コンサートの後援をして下さっていたLilla Akademien リラ・アカデミー でピアノの練習をさせてもらいました。LIlla Akademien は、小学校から高校、そしてカレッジまである音楽学校。通常の小学校で受けるべき授業も受けながら、学校で音楽の個人レッスンもしてもらえる、というユニークな学校です。小学校の時から音楽学校に?と思うと、皆、英才教育を目指してお子様たちを入学させるのかと思ったのですが、伺ったところ、そういうわけでもなく、情操教育もできるから、という雰囲気で皆様、お子様を入学させている、ということでした。

さて、午後、いよいよ演奏会会場へ。会場は、ストックホルム近郊のSaltsjöbaden にあるUppenbarelse教会。3月に入っても雪が残っているストックホルムで、寒さを心配していたものの、中は思ったほど寒くもなく安堵。時々、コンサートも開かれている教会で(欧州では、こういう教会がけっこうあります)、グランドピアノが常設されており、事前に照明の調整もして下さいました。

6時半開演のコンサートの前に、音楽アカデミーの生徒さんたちとの質疑応答時間が設けられました。
小学生くらいのお子様たち。質問は「名前は?」「何歳ですか?」(<男の子より)「一番好きな曲は何ですか?」といたってストレート。お父様から「うちの子は今、8歳ですが、このころはどれくらい練習していましたか?」というシリアス(?)な質問も。どうなることかと思っていたのですが、いろいろな質問をしていただき、たいへん嬉しかったです。音楽アカデミー院長の加勢園子さんの的確な通訳にも感謝致します。

その後、一般のお客様も入場。いよいよコンサート開始。
この日のプログラムは
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ペッテション=ベリエル:「フレーセの花」より
W. Peterson-Berger: ur "Frösöblomster"
帰還 Rentrée
夏の歌 Sommarsång
お祝い Gratulation

ステーンハンマル:「晩夏の夜 作品33」より
W. Stenhammar: ur "Sensommarnätter Op. 33"
No. 4 Presto agitato
No. 5 Poco allegretto

武満徹:雨の樹 素描
T. Takemitsu: Rain Tree Sketch

シベリウス:樅の木 作品75-5
J. Sibelius: The spruce op.75 no.5

グリーグ:トロルドハウゲンの婚礼の日 作品65-6
Grieg: Bryllupsdag på Troldhaugen op.65 no.6
[以上、ピアノソロ by 和田記代]

リンデ:ソナチネ 作品15-2
B. Linde: Sonatina Op.15:2

三善晃:ヴァイオリンソロの為の「鏡」
A. Miyoshi: Miroir for violin solo

アウリン:「4つの水彩画」より
T. Aulin: ur "Fyra akvareller"
牧歌 Idyll
ユモレスケ Humoresk

ペッテション=ベリエル:「フレーセの花」より
W. Peterson-Berger: ur "Frösöblomster" [arr. för vn & pf]
ローン・テニス Lawn tennis
薔薇に Till rosorna
[以上、バイオリン by H. Ticciati ピアノ by 和田記代]
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子供達も来ているコンサート、ということで、スウェーデン語で曲目解説トークも準備していた私。「フレーセの花」を弾き終えた所で、恐る恐るマイクへ向い、「フレーセ島ってどこにあるか知ってますか?」(<スウェーデン語で)と言うと、「Nej 知らな〜い!」という、シナリオ通り(?)の反応にホッと安心。外国人の片言をちゃんと聞こうとして下さった聴き手の皆様に、本当に感謝です。

武満徹以外の日本作曲家の作品を知りたい、というH. ティッチアーティさんのリクエストで、私がヴァイオリニストの友人にもアドバイスをもらいお送りした三善晃の「鏡」。ティッチアーティさんは、たいへん気に入られたようで、いつか録音もしたい、とおっしゃっていました。

終演後は、演奏会のスタッフ皆で、スウェーデン料理が食べられるレストランへ。メニューの中に、スウェーデン語の教科書に出てきたことがある料理を発見。その名も「Kåldolmar」。“スウェーデン風ロールキャベツ”と訳した記憶があるのですが、さて、いったい何?ということで、私はそれを注文。しかし、それを聞いて、長年スウェーデンに住んでいる方々でも、この料理を食べたことがない人がかなりいて、皆興味津々。皆様も、是非、スウェーデンに行かれた時はお試し下さい。(おいしかったです。)
夕食会には、コンサートのスタッフとしてお仕事して下さったストックホルム在住の音楽療法士・小林 文さん、そしてスウェーデンにジャズの勉強にいらしている広部好美さんもご一緒して下さり、楽しくも興味深い会話に花が咲きました。
 小林文さんは、スウェーデンのFMT脳機能回復促進音楽療法の療法士として認定された日本人第1号、という方。言語を使う時に使う脳の部分というのは、使う言語によっても異なるそうで、その辺りの関連からも、小林さんは、日本語を話す人にこの音楽療法がどう作用するかまで、いろいろ研究されているそうです。もっともっと伺いたいことはあったのですが、時間が足りず残念。一度、じっくり伺いたいお話しでした。
 広部好美さんは、スウェーデンを勉強の地に選んだジャズ・シンガー。感銘を受けたスウェーデン人アーティストのアドバイスを受け、留学を決意されたそうです。この日のコンサートを、ウェブサイトで知って駆けつけてくれた、ということで、本当に嬉しかったです。分野の違う音楽のお話し、これもまた新鮮。いつか、彼女の演奏も是非、聴かせていただきたいです。

アンケート結果発表!

サイドバーで行っていたアンケート「お年玉スウェーデン旅行券が当たりました。行くとしたらどのツアー?」の結果発表です。

第1位 ステーンハンマル友の会の本国殴り込み演奏旅行応援ツアー
第2位 無難にオーロラ鑑賞ツアー
    一週間でスウェーデン語完全制覇ガリ勉ツアー
第3位 トナカイとヘラジカ食べ比べツアー
   ニルスの気分で気球による縦断旅行
   ラスムス君の気分でサバイバル放浪の旅

「ステーンハンマル友の会の本国殴り込み演奏旅行応援ツアー」にご投票いただいた皆様、深くお礼申し上げます(再び感涙) 日本からのブラボー隊を引き連れての本国逆輸出(?)に向かって、精進致しますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

 それにしても、「一週間でスウェーデン語完全制覇ガリ勉ツアー」にちゃんと投票があったことには、頭が下がります。(因みに、決して私は投票しておりません)
 というわけで、また新しいアンケートやっています。お気軽に投票、お願い致します!

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