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明けましておめでとうございます

2011年、始まりました。
今年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2011年最初のコンサートは、次の土曜日、8日の3時から。
ミュージックサロン・サングレースでのフレッシュコンサート、上山瑞穂さんのバイオリン・リサイタルです。
京都在住の上山さん、今日から東京入り、合宿状態で準備も佳境(?)に入っております。今回とりあげるスウェーデン曲、ラングストレムの「ポエム」も、弾けば弾くほど、好きになる!とのこと。楽しみです。

どうぞ、お聴き逃しのないように!

スウェーデン滞在記(2)

3月16日
この日は夕方にコンサート。前日のリハーサル、最後の録音を聴きながら朝食。宿舎のレセプションの方にスウェーデン語会話をトライ!暖かいスウェーデンの方々との触れ合いでリラックス。

午前中は、コンサートの後援をして下さっていたLilla Akademien リラ・アカデミー でピアノの練習をさせてもらいました。LIlla Akademien は、小学校から高校、そしてカレッジまである音楽学校。通常の小学校で受けるべき授業も受けながら、学校で音楽の個人レッスンもしてもらえる、というユニークな学校です。小学校の時から音楽学校に?と思うと、皆、英才教育を目指してお子様たちを入学させるのかと思ったのですが、伺ったところ、そういうわけでもなく、情操教育もできるから、という雰囲気で皆様、お子様を入学させている、ということでした。

さて、午後、いよいよ演奏会会場へ。会場は、ストックホルム近郊のSaltsjöbaden にあるUppenbarelse教会。3月に入っても雪が残っているストックホルムで、寒さを心配していたものの、中は思ったほど寒くもなく安堵。時々、コンサートも開かれている教会で(欧州では、こういう教会がけっこうあります)、グランドピアノが常設されており、事前に照明の調整もして下さいました。

6時半開演のコンサートの前に、音楽アカデミーの生徒さんたちとの質疑応答時間が設けられました。
小学生くらいのお子様たち。質問は「名前は?」「何歳ですか?」(<男の子より)「一番好きな曲は何ですか?」といたってストレート。お父様から「うちの子は今、8歳ですが、このころはどれくらい練習していましたか?」というシリアス(?)な質問も。どうなることかと思っていたのですが、いろいろな質問をしていただき、たいへん嬉しかったです。音楽アカデミー院長の加勢園子さんの的確な通訳にも感謝致します。

その後、一般のお客様も入場。いよいよコンサート開始。
この日のプログラムは
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ペッテション=ベリエル:「フレーセの花」より
W. Peterson-Berger: ur "Frösöblomster"
帰還 Rentrée
夏の歌 Sommarsång
お祝い Gratulation

ステーンハンマル:「晩夏の夜 作品33」より
W. Stenhammar: ur "Sensommarnätter Op. 33"
No. 4 Presto agitato
No. 5 Poco allegretto

武満徹:雨の樹 素描
T. Takemitsu: Rain Tree Sketch

シベリウス:樅の木 作品75-5
J. Sibelius: The spruce op.75 no.5

グリーグ:トロルドハウゲンの婚礼の日 作品65-6
Grieg: Bryllupsdag på Troldhaugen op.65 no.6
[以上、ピアノソロ by 和田記代]

リンデ:ソナチネ 作品15-2
B. Linde: Sonatina Op.15:2

三善晃:ヴァイオリンソロの為の「鏡」
A. Miyoshi: Miroir for violin solo

アウリン:「4つの水彩画」より
T. Aulin: ur "Fyra akvareller"
牧歌 Idyll
ユモレスケ Humoresk

ペッテション=ベリエル:「フレーセの花」より
W. Peterson-Berger: ur "Frösöblomster" [arr. för vn & pf]
ローン・テニス Lawn tennis
薔薇に Till rosorna
[以上、バイオリン by H. Ticciati ピアノ by 和田記代]
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子供達も来ているコンサート、ということで、スウェーデン語で曲目解説トークも準備していた私。「フレーセの花」を弾き終えた所で、恐る恐るマイクへ向い、「フレーセ島ってどこにあるか知ってますか?」(<スウェーデン語で)と言うと、「Nej 知らな〜い!」という、シナリオ通り(?)の反応にホッと安心。外国人の片言をちゃんと聞こうとして下さった聴き手の皆様に、本当に感謝です。

武満徹以外の日本作曲家の作品を知りたい、というH. ティッチアーティさんのリクエストで、私がヴァイオリニストの友人にもアドバイスをもらいお送りした三善晃の「鏡」。ティッチアーティさんは、たいへん気に入られたようで、いつか録音もしたい、とおっしゃっていました。

終演後は、演奏会のスタッフ皆で、スウェーデン料理が食べられるレストランへ。メニューの中に、スウェーデン語の教科書に出てきたことがある料理を発見。その名も「Kåldolmar」。“スウェーデン風ロールキャベツ”と訳した記憶があるのですが、さて、いったい何?ということで、私はそれを注文。しかし、それを聞いて、長年スウェーデンに住んでいる方々でも、この料理を食べたことがない人がかなりいて、皆興味津々。皆様も、是非、スウェーデンに行かれた時はお試し下さい。(おいしかったです。)
夕食会には、コンサートのスタッフとしてお仕事して下さったストックホルム在住の音楽療法士・小林 文さん、そしてスウェーデンにジャズの勉強にいらしている広部好美さんもご一緒して下さり、楽しくも興味深い会話に花が咲きました。
 小林文さんは、スウェーデンのFMT脳機能回復促進音楽療法の療法士として認定された日本人第1号、という方。言語を使う時に使う脳の部分というのは、使う言語によっても異なるそうで、その辺りの関連からも、小林さんは、日本語を話す人にこの音楽療法がどう作用するかまで、いろいろ研究されているそうです。もっともっと伺いたいことはあったのですが、時間が足りず残念。一度、じっくり伺いたいお話しでした。
 広部好美さんは、スウェーデンを勉強の地に選んだジャズ・シンガー。感銘を受けたスウェーデン人アーティストのアドバイスを受け、留学を決意されたそうです。この日のコンサートを、ウェブサイトで知って駆けつけてくれた、ということで、本当に嬉しかったです。分野の違う音楽のお話し、これもまた新鮮。いつか、彼女の演奏も是非、聴かせていただきたいです。

スウェーデン滞在記(1)

3月15日
 前日の夜にストックホルム着。この日は、翌日のコンサートの為、共演のヴァオリニスト、フーゴ・ティッチアーティさんとのリハーサル。一日しかないリハーサル日なので、約束の時間に寝過ごさないように緊張していたら、ちゃんと目覚めてほっとしました。
 フーゴ・ティッチアーティ Hugo Ticciatiさんは、イギリス出身、現在はスウェーデンで活躍されているヴァイオリニストで、来日の経験もおありです。今回のプログラムは、北欧と日本の作曲家の作品集、ということで、彼と合わせをしなくてはいけなかったのは、B. リンデ Bo Linde のソナチネ と、T. アウリン T. Aulin の「4つの水彩画」から2曲、W. ペッテション=ベリエル W. Peterson-Berger の「フレーセの花」からヴァイオリン&ピアノに編曲したもの2曲。
 ティッチアーティさんとは初対面。それまではメールでのやりとりのみのおつきあい。お互いの音楽を知っていればまだしも、初めてでリンデの作品を1日でどうにかすることができるか・・・多少不安をかかえての初日ですが、お客様には、私たちがどんな状態で準備したかは全く関係がない話ですので、やると決めた以上、どうにかせねばなりません。
 ところで、日頃、原曲のソロで「フレーセの花」を演奏している私としては、ヴァオリンとの編曲版を弾くのに、正直、多少の抵抗があったのですが、今回、「ローン・テニス」を編曲版で弾いみて良かったことが一つありました。この曲、なんで「テニス」なのか?テニスをスウェーデンに紹介したのはペッテション=ベリエルらしいですが、なんでこの曲にそうタイトルがつくのかは、曲想からはピンと来ませんでした。ティッチアーティさんに話すと、「だって、テニスでお互いにボール打つように、ヴァイオリンとピアノが掛け合いするじゃない?」とのこと。なるほど。ピアノだと、右手と左手でそうなっているのですが、左手の伴奏から流れるように右手のメロディーラインに移るため、「打ち合い」というイメージに気づきませんでした。違う楽器で担当すると、その効果は抜群。競技としてではなく、優雅にテニスを楽しんでいたペッテション=ベリエルのイメージだったのですね。一つ謎が解けました。
 心配していたリンデも、まあまあ、思ったよりはどうにか。とりあえず、全部、録音し、一旦個人練習。一曲ずつ聴きながら、突貫工事で修正すべき軌道を修正。自分の持ち味も出しつつ、バルトークやストラヴィンスキー、そして現代曲がお好き、というティッチアーティさんの持ち味が損なわれないように試行錯誤。
 途中でティッチアーティさんが、お昼ごはんを作ってくれたので、ご馳走になりました。どうしてスウェーデンの音楽に興味を持ったか、お互いのレパートリーの話などをしながら軽いランチ。こうした「おしゃべり」をして人間的に仲良くなるのも、お互いの音楽を理解する傷害を取り除くのに大きく役立ちます。
 最後にもう一回、リンデを通しで合わせ。午前中にやった時より、良い感じになり安堵。

 夜は、ストックホルムのお寿司屋さんへ。(スウェーデンにはお寿司屋さんが沢山あってびっくり!)翌日のコンサートを企画して下さったストックホルム・エステルマルム音楽アカデミー院長の加勢園子さんと、同アカデミーの講師の方々と夕食。がんばってスウェーデン語を話してみるも、まだまだ・・・滞在中にスウェーデン語会話も少しでも上達させねば、と心に誓った夜でした。

4/4 大西梓ヴァイオリン・リサイタル

Azusa全3回シリーズでお届けしているフレッシュコンサート・シリーズ、最後の第3回は、ヴァオリンの大西 梓さんによるリサイタルです。現在、留学中のイタリア、ペルージャより一時帰国されてのご出演です。今回、演奏されるスウェーデン作品は、おそらく当会でもヴァイオリン曲の人気ナンバーワンと思われる、ステーンハンマル様の「2つのセンチメンタル・ロマンス」。ベルカント・オペラが育った国で生活されている大西さんのセンチメンタルなロマンス、どうなるかが楽しみです。
詳しくは、→こちらまで。
残券も残りすくなくなっております。ご予約はお早めに!

ところで・・・当会の主催者・和田記代は、スウェーデンから帰国しております。ご報告は、また後ほど、ゆっくりとさせていただきたいと思っておりますが、とりあえず、メール送受信やブログ管理は、従来通りに行なえますので、よろしくお願い申し上げます。

久保 静 ヴァイオリン・リサイタル

新しい試みであるフレッシュコンサート・シリーズ開始まで、いよいよ10日を切りました。
お陰様で、セット券は完売致しました。
Shizuka_2 さて、第一回目は、ヴァイオリンの久保 静さんのリサイタルです。今回ご紹介するスウェーデンの音楽作品は、シェーグレンの「ポエム」とルーセンベリの「組曲」。両作曲家とも、当会では、歌曲、ピアノ曲は既に演奏されたことがありますが、この二人のヴァイオリン作品は、かねてから筆者がご紹介したいと思っていた音楽。カール・ライスターのクラリネットの音と、ディズニーランドをこなく愛する久保さんの演奏で、やっと演奏が実現できることとなりました。(え?どういう意味?と思ったそこのあなた。聴いていただけば疑問が解けますので、すぐにご予約を!)あとは、モーツァルトの「ソナタ ホ短調」、ラヴェルの「ソナタ」、そして、ヴィエニャフスキの「ファウストによる幻想曲」、パリの香りとヴァイオリンの妙技を堪能できるプログラムです。
 詳しくは→こちら
 一回券も残りわずかとなっております。ご予約はお早めに!

コンサートのお知らせ

スウェーデンから来日されるアーティストの演奏会情報をいただきましたので、お知らせ致します。
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『マリアンヌ・ヤコブス ピアノリサイタル』
■日時 2009年7月12日(日)15:00開演(14:30開場)
 sign03開演時間が当初の予定から変更にされていますのでご注意下さい
■場所 長浜ホール (最寄り駅 京急能見台駅)
■チケット 前売り券 2000円  当日券 2500円
■ご予約・お問合せ  yumideguchi@mac.com 
 tel . 北欧企画 045−785−2903
<プログラム>
ハイドン      ソナタ C major
W. ステンハンマー  「晩夏の夜」作品33より 第5番
ショパン      華麗 なる大円舞曲  op. 18 他
メシアン      幼な児イエスにそそぐ20の眼差し(1944)より
Rolf Martinsson   蠍座
ラフマニノフ    ピアノ小品集より (ピアノ連弾 出口ユミ) 他

『スウェーデン白夜の国の万華鏡』日本財団 ランチタイムコンサート
■日時 2009年7月8日(水) 12:10~12:50
■場所 日本財団 バウルーム(東京都港区)
■詳しくは 日本財団のウェブサイト をご覧下さい。
<出演者>
フーゴ・ティッチアーティ Hugo TiCCIATI / ヴァイオリン
マリアンヌ・ヤコブス Marianne JACOBS / ピアノ

今週のサロンコンサート「A.エルキェー Fl & 和田記代 Pf & M.フォーゲル G」

サロンコンサート・シリーズ Vol.35
■2月7日(土)3:00pm~@ミュージックサロン・サングレース
■一般 2500円 中学生以下 1000円 (お茶菓子付き)
■出演:アン・エルキェー/フルート 和田記代/ピアノ
    マーティン・フォーゲル/ギター
ElkjarWadaFogel

 今回、ご紹介するスウェーデン作曲家は、J.O.エリクソン、K.ブレディン、二人の現代作曲家、そして、エーランド・フォン・コックにG.ド・フルメリ。これらスウェーデンの作曲家他、様々な国、様々な時代の作曲家によるプログラムですが、全体としては、フランスの香りをテーマにした曲目となっています。フルーティストのA.エルキェー氏とギタリストのM.フォーゲル氏は、スウェーデンのご出身。もう十年もデュオを組んでいらっしゃるというお二人のゲストに加え、当会のピアニスト・和田記代が出演します。
 詳しくは→こちらをご覧下さい。
 御陰様でチケットは、既に完売となっておりますが、キャンセルが出る可能性もありますので、ご興味がある方は、どうかめげずにご連絡下さい!また、4回セット券の残券も、あと残り一組となっております。
 お問い合せは、当会まで。

7/13「スウェーデン音楽の調べvol.5・東方への憧れ」

7月13日(日) 14:00開演
於:東京オペラシティ・リサイタルホール
■出演者
江尻南美(pf/正メンバー) 向野由美子(ms/正メンバー) 和田記代(pf/主宰)
荒井絵梨(vn/賛助出演) 鈴木千保(vn/賛助出演) 海野幹雄(vc/賛助出演)
■曲目
W.ペッテション=ベリエル:ノルランド風ラプソディ
H.ルーセンベリ:「14の中国の詩 」より
H.ルーセンベリ:主題と変奏
E.シェーグレン:月光の中の階段
S.フォン・コック:蓮の花
G. ド・フルメリ:「4つの中国の歌」作品66
A.アッテルベリ:組曲 第1番「オリエンタル」(Pカルテット版)
W.ステーンハンマル:ランプのアラジン王子
M.カルコフ:4手の為の「東洋の絵」 作品66d
M.カルコフ:10の日本のロマンス 作品45
W.ペッテション=ベリエル:オリエンタル・ダンス (編曲:和田記代)
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<当日、コンサートを聴いて下さった方の感想です>

「スウェーデン音楽の調べvol.5を聞いて」
 只今コンサートから帰って来たが、まだコンサートの感激が冷めやらぬまま、いろいろな音が耳に残っている。
7_13a
オペラシティのリサイタルホールで行われた、今年で5回目になるスウェーデン音楽の調べ。会場はたくさんの人で熱気にあふれていた。
まず江尻南美さんのソロピアノで始まる、少しグリーグっぽい曲調のペッテションの「ノルランド風ラプソディ」。楽しい北欧のお祭りを描写したようなオープニングにふさわしい曲で、変化の富んだ音色の江尻さんのピアノにため息。今日はまたピアノ(カワイコンサートグランド SK-EX)の音が素晴らしい。豊かな広がりをもった暖かい音の中に、北欧のつーんとした冷たい空気も感じられる、奏者の想いをそのまま伝えてくれそうな大変良く調整されたピアノだ。
7_13f
 続くルーセンベリの「14の中国の詩」は一気に極東に飛び、漢字の世界へ。向野由美子さんののびやかな歌声が心をつかむ。和田記代さんのピアノがその歌をあるときは静かに支え、あるときはもう一つの歌声となって他方の歌と絡み合う。「長相思」と「塞下曲」は圧巻。その後の「春眠暁を覚えず」でその興奮を抑えて静かに曲を閉じた。
 同じルーセンベリの「主題と変奏」。江尻さんのピアノを聞くと、音楽が「時間」の芸術だとわかる。最後のフレーズまで丁寧に丁寧に、音を紡んでゆく。
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 次に向野・和田コンビにバイオリンの新井絵梨さんが加わり、李白の漢詩を基にした歌曲が始まる。音程を自由に変えられるバイオリンが、またもう一つの声のように2つの声に分け入る。弦の音が入ると音楽がさらにぐんと広がり、人声を含む3つの楽器の息の合った、でも少しずつ主張の違った生の演奏が人間っぽくて楽しい。
もう1曲、李白の詩からフルメリが作曲している。李白の時代の中国を一生懸命イメージして聞いてみるが、遠いスウェーデンから想像するとこんな感じなのか、とそのギャップに驚きながら、向野さんの歌声の中に自分のイメージの中国を探してみる。これはとんでもなく難しいことなのではないのか?日本人の歌手が自分の想像を殺して、20世紀を生きた北欧作曲家のイメージする中国を歌う。そんなことを考えながら聞くと、歌声が北欧とアジアを行ったり来たりした。会場に「ブラボー」の声が響き、1部が終了した。

7_13c
不思議な感覚を覚えながらのしばしの休憩のあと、2部のオープニングでは突然アラブの世界へ。先ほどの荒井さんに、もう一人バイオリンの鈴木千保さんとチェロの海野幹雄さんが加わり、ピアノの和田さんとの四重奏。こちらは私たちのイメージするアラブ音楽と同じで、全く違和感がない。弦の重なり合う重厚な音に、親しみやすいメロディ。演奏者の中でただ一人の男性、海野さんが音楽のベースを支え、リズムの安定した楽しい演奏に心地よく聞き入った。
そしてこの会の名前になっている「ステーンハンマル」の「ランプとアラジンの王子」。ランプを失ったアラジンはただの人。他力本願では幸せになれない、という戒めを表すという解説を読むと、せめて物語の中だけでも夢を見させて、と言いたくなるが、もちろん起伏の富んだワクワクするような演奏で堪能した。全く向野さんのあのスマートな肢体から、どのようにしてあんなに声量のある素晴らしい「音」が出せるのか。ころころ転がる音からポルタメントの利いた艶っぽい音。そしてそこに変幻自在の情熱的な和田さんのピアノ。テクニックを超えたテクニックで幾多の表現を駆使して聞く者を魅了する。このお2人の個性がぶつかり合って対話する。そんなアンサンブルに聞く方はたまらない魅力を感じる。
7_13d
続くカルコフの「東洋の絵」は江尻さんと和田さんの連弾で。この曲は視覚や聴覚からのイマジネーションが感じられる、とあるが、私にとっては今日のコンサートの中で一番難解であった。イスラエルというまだ見ぬ国の情景が、無調性の音楽のなかで自由に行き通っているような感覚に捉われた。
同じカルコフの「10の日本のロマンス」は日本人として大変興味深く、また舞台前面に毛筆で書かれた短歌が映し出されたので、どっぷりと詩の中に浸かった状態で、またもや自分の中の日本と、北欧のイメージする日本の情景と心を比較しながら聞いた。ここは静寂と押し殺した感情で表現するべきところ(と私が思う)部分で、軽くひらひら舞いあがったり、激情を表して欲しいところで意外とあっさりやり過ごしてしまったり、と2つの文化の解釈の違いが面白かった。
ラストを飾る曲は、出演者全員によるペッテションの「オリエンタル・ダンス」。演奏者の表情が生き生きとして演奏を心から楽しんでいる。かわいい打楽器も加わって、親しみやすいメロディに聴衆の表情も和む。
 ピアノソロ・連弾、歌に弦、と趣向を凝らした変化のある構成で、また今回は「オリエンタル」を主題に、新しい世界を見させてもらった。プログラムのスウェーデン大使の言葉にあったように、まさに「若き才能溢れるグループ」による素晴らしい演奏の数々で、充実した午後だった。スウェーデンと日本との文化の交流に、これからもさらに貢献されていくよう期待したい。7_13e
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当日のコンサートを聴いて下さった方、感想をブログコメントやメールにていただければ光栄です!

アッテルベリなど

08_6_27 7/13「スウェーデン音楽の調べ vol.5・東方への憧れ」では、3人の素敵な弦楽器奏者の方々に賛助出演していただきます。(写真左から 荒井絵梨さん/vn、海野幹雄さん/vc、鈴木千保さん/vn)今日は、この3人にご出演いただく作品、ペッテション=ベリエルの「オリエンタル・ダンス」と、アッテルベリの「組曲 第1番“オリエンタル”」の練習をさせていただきました。
 まずは、ペッテション=ベリエルの「オリエンタル・ダンス」ですが、この曲は、もともとオーケストラ作品。例によって、演奏会最後に、悪名高い(?)主宰者の編曲による出演者全員参加バージョンで演奏させていただきます。とは言っても、弦楽器を弾いたことがない主宰者。これだけたくさんの弦楽器が入った編成にしてみたのは初めて。オーケストレーションの本をひっくり返しながら、とりあえず、その楽器で出ない音だけは書かないよう、がんばってみました・・・ というわけで、音になるのはおそるおそる。皆様、弦楽器奏者の立場で、バランスの良い音になるよう、いろいろご意見も出して下さり、楽しい作業となりました。(楽しかったのは、私だけかもしれませんが・・・)で、声楽パートもないのにメゾの向野さんや、ピアノ一台しかないのに、2人もいるピアニストが何をするのか?それは当日まで内緒です。
 
 そして、アッテルベリのオリエンタル組曲。アッテルベリは、スウェーデンの音楽界では重要な存在で、御客様よりリクエストも出ていた作曲家ですが、実は、当会で演奏するのは今回が初めて。というのも、彼の音楽は、やはりオーケストラ作品が主流。当会の規模ではなかなか取り上げることができません。というわけで、今回、演奏させていただくのは、もともと劇音楽として作曲したオーケストラ作品。アッテルベリは、それを管弦楽組曲にし、それをもとにピアノ・カルテット版も作りました。ピアノカルテットと言っても、ヴィオラはなく、ヴァイオリン2台とチェロ、という変則的な編成。
 アッテルベリは、ベートーヴェンと同じく、9つの交響曲を作っています。初期は、ブラームスの香りもしますが、基本的に、金管の活躍も目立つ豪華な音色が特徴だと思います。また、民族音楽を、土臭くなく、たいへんスタイリッシュに取り入れてもいて、そういった意味では、アルヴェーンを前進させた路線とも言えるかもしれません。

 さて、このオリエンタル組曲ですが、聖書の内容を題材とした「イェフタ」という劇の為の音楽。(「イェフタ」は、ヘンデルがオラトリオの題材にしていますね)オリエンタルの色を出す為に、アッテルベリは、ユダヤのメロディー集を借りて、それを取り入れているそうです。豪華で多彩な音色、民族音楽の扱いが得意なアッテルベリには、たいへん合った題材とも言える気がします。
 変則的なカルテット編成に、弦楽器奏者の方はバランスの取り方に少し苦労されているようですが、アッテルベリのオーケストラの音を少しでも体感していただける音を4人で作れれば、と思っております!

おすすめコンサート情報

 ステハン会のおすすめコンサート情報です。
 当会でもおなじみのスウェーデンのギタリスト、マーティン・フォーゲルさんが、ピアニストのコリン・ストーンさんとコンサートを行います。当会のサロンコンサートでも演奏された曲、フォン・コックのギター協奏曲 第2楽章(スウェーデン民謡による変奏曲)もプログラムに入っています。是非、お聴きのがしのないように!

■2008年3月17日(月) 19:30開演
 @杉並公会堂 小ホール
■全席自由 当日¥4,000 前売¥3,000
■チケット取扱い
 (株)ホマドリーム 03-6303-6151(12:00-18:00)
          090-8858-7841
■マーティン・フォーゲル(ギター)
 コリン・ストーン(ピアノ)

 <ギターソロ>
 リョベート編:5つのカタルーニャ民謡
 武満 徹:エキノクス
 武満 徹・編:早春賦
 フォーゲル:YOZAKURA
 <ピアノソロ>
 ショパン:英雄ポロネーズ変イ長調OP.53
 シューマン:蝶々(パピヨン)OP.2
 リスト:狂詩曲第9番「ペストの謝肉祭」
 <ギター&ピアノ>
 ロドリーゴ:アランフェス協奏曲より
 コッホ:ギター協奏曲より第2楽章

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